« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »

2010年8月

木下川排水樋門と木下川排水機場

021

(木下川排水樋門)

所在地:江戸川区平井7丁目

 荒川放水路(1930年完成、現在の荒川)の開削によって分断された中川の流路のうち、荒川の西側の江東デルタ内に取り込まれた区間が旧中川です。この旧中川が流れる江東デルタ東部地域には著しい地盤沈下の影響で東京湾の干潮時の最低水位(A.P.±0メートル)よりも低い土地が広がり、これらの地域は高い堤防や水門によって水没の危険から守られています。さらに水害防止のために旧中川の全区間および小名木川の扇橋閘門以東、北十間川の北十間川樋門以東、横十間川といった江東デルタ東部の内部河川は潮の干満の影響を遮断され、通常水位を人工的にA.P.-1メートルまで低下させる措置がとられています。そのためにこれらの内部河川の水をポンプで荒川に排水する施設が木下川(きねがわ)排水機場で、旧中川の上流端、荒川との接続点にあります。また、これらの内部河川は水位を一定に保つ一方で、水質悪化を防ぐ目的で外部から浄化用水の取水もしているので、水位維持のために取水した分だけ絶えず排水もしています。このように木下川排水機場は江東デルタの重要施設として24時間稼働しており、水を荒川に放出する排水口には木下川排水樋門が設置され、幅4.2メートル×2連のゲートが対岸の中川水門と向き合うように存在します。

023

028

(旧中川上流端と木下川排水機場)

029

(上と同じ地点から下流方面と東京スカイツリーを見る。高い煙突は墨田清掃工場)   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

中川水門

009

(荒川側から見た中川水門。向こうが中川)

所在地:葛飾区西新小岩3丁目

 中川と荒川を連絡する水路に昭和57(1982)年に設置された幅員12メートルの水門が中川水門で、前記事で紹介した上平井水門のすぐ下流側(中川右岸)に位置しています。

 そもそも荒川の本来の下流部は隅田川だったわけですが、都内を蛇行して流れていたため、洪水被害が多発したことから都心部を避けて直接東京湾に水を流す放水路として開削されたのが現在の荒川下流部です。この巨大な人工河川を造ったために綾瀬川や中川は流路を分断され、現在は両河川は一緒になって荒川の東隣を河口まで並行して流れています。また、荒川放水路によって上流部と切り離された下流部は旧綾瀬川や旧中川として荒川の西側に残っています。

 中川水門は中川が荒川によって分断された現場に設置され、2つの川を繋いだり、遮断したりするのに利用されています。

010

(中川から荒川に船がやってきた)

 なお、中川水門の対岸、荒川と旧中川の分岐点には木下川排水機場が存在し、こちらは水路としては完全に分断されています。

12305101

(荒川対岸の木下川水門から見た中川水門。その上流に上平井水門も見える)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

上平井水門

012

所在地:葛飾区西新小岩3-45-12

 中川と綾瀬川の合流点に昭和45(1970)年3月に設置された水門が上平井水門です。有効幅員30メートル×4連のスケールの大きさが魅力です。この付近の中川は感潮域にあたり、潮の干満によって常に水位が変化しますが、上平井水門は高潮や津波による中川の洪水を阻止する防潮水門で、中川・綾瀬川流域の街を水害から守るのが役目です。

 堤防を隔ててすぐ隣を荒川が流れており、ここから河口まで中川と荒川は並流していますが、この地点から下流の本来の中川は人工の放水路として開削された荒川によって分断され、旧中川として荒川の西側の江東デルタに取り込まれています。

015

020

019

(中川・綾瀬川合流点)

027

(綾瀬川から見た水門。右は荒川。上は首都高かつしかハープ橋) 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大島川水門

059

061 

所在地:江東区永代1-7-15

 大横川と隅田川の接続点に昭和33(1958)年8月に設置された有効幅11メートル×2連の水門で、江東デルタ地帯を高潮や津波の被害から守るのが役目です。水門名の大島川は大横川の下流部の旧名で、水門のすぐ内側で大島川西支川が合流しています。

048

(隅田川対岸から見た大島川水門)

 下の写真は2010年2月28日、南米チリの大地震の影響で日本列島にも津波警報が発令された際に閉鎖された大島川水門です。

005

(津波警報発令で閉鎖された大島川水門) 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

板橋区立水車公園・日本庭園の心字池

024

025 

所在地:板橋区四葉1-17

 現在の赤塚新町あたりの湧水を水源とする前谷津川は武蔵野台地に谷を刻みながら赤塚・四葉・徳丸・高島平などを流れ、新河岸川に注いでいた川で、現在は全区間が暗渠化され、一部は緑道になっています。その前谷津川の流路沿いにあるのが板橋区立水車公園です。水田や水車小屋があるほか、茶室(徳水亭)のある日本庭園が造られ、滝や渓流、鯉の泳ぐ池があります。前谷津川が台地を削ってできた崖線地形を生かした、小さいながらも美しい回遊式庭園で、深山幽谷の景観を表現しています。

022

020

021

019   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「私の庭みんなの庭」の池

019

017 

所在地:豊島区駒込3-8

 「モヤモヤさまぁ~ず2」の駒込編に出てきた池です。「モヤさま」はさまぁ~ずの二人と大江麻里子アナがメディアに取り上げられることもなく何もなさそうなマイナーな街をただブラブラ歩くだけ、というテレビ東京らしい、ユル~イ番組ですが、これとか「ちい散歩」などの散歩番組はたまにこういう未知の池が発見できるので油断できません。で、番組で見つけた池のある公園に実際に行ってみました。

 駒込駅から徒歩5分ほど、染井霊園方面に続く染井通り沿いに「私の庭 みんなの庭」という小さな緑地はあります。このあたりの旧染井村といえば、江戸時代から園芸が盛んで、ソメイヨシノ発祥の地と言われていますが、庭園の門前にも「花咲か七軒町植木の里」と刻まれた石碑が立っています。

013

016

(さまぁ~ず三村が片足突っ込んだ池) 

 門をくぐると、右手に昔ながらの井戸があり、そこから池というよりは小川といった風情の水路が伸びていて、末端部は田圃になっています。ほかに野菜畑もあり、地元の方々が世話をしているようです。池ではザリガニ釣りができ、番組でも「さまぁ~ず」の二人がザリガニ釣りに興じていましたね。で、三村が足を滑らせ、池に片足突っ込んで、革の靴をダメにしてしまったわけです。僕が訪問した時も子どもたちがザリガニ釣りをしていました。

015

(田んぼ)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

横網町公園の池

033

所在地:墨田区横網2-3-25

 旧安田庭園の北東側に位置する公園が都立横網町公園です。両国国技館に近いので初めは横綱町だと思い込んでいましたが、横網町です。この公園は明治時代に陸軍の被服廠だった場所で、その跡地に公園を造成中だった大正12年9月1日に関東大震災が発生。当時、本所地区で唯一の空き地だったこの場所に多くの罹災者が避難してきましたが、猛火に囲まれ、ここだけで3万8千人もの人々が焼死する大惨事となったのです。震災後、東京市内の犠牲者を合わせた5万8千人の遺骨を安置するため、悲劇の現場となった公園内に高さ41メートルの納骨堂(震災記念堂)が建設されました(昭和5年竣工。横網町公園も同年開園)。その後、この地域では昭和20年3月10日の東京大空襲でも震災を上回る犠牲者を出し、昭和26年に記念堂を東京都慰霊堂と改称して、空襲による都内の犠牲者約10万5千人の遺骨も合祀されました。

036

(東京都慰霊堂)

 園内には復興記念館も建設され、関東大震災や大空襲に関する資料や遺品が展示されているほか、平和祈念碑や関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑などもあり、まさに震災と戦災のメモリアルパークとなっていて、一角には日本風の庭園がつくられ、池もあります。

035

(震災の猛火で車体が焼失し、シャーシだけ残った自動車)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大横川親水公園と万華沼

029

(大横川親水公園の万華沼)

 大横川は北十間川から墨田区吾妻橋3丁目・業平1丁目で分かれて南に流れ(もともと全区間が潮の干満の影響を受ける感潮河川なので「流れる」という表現は正確ではないのですが…)、竪川、小名木川、仙台堀川と交差し、江東区木場で西に曲がり、隅田川に合流する人工の運河です。江戸時代の万治2(1659)年に舟運と排水を目的に開削され、小名木川以南は元禄8(1695)年の開削です。かつては仙台堀川より下流部が平野川、最下流部は大島川と呼ばれましたが、昭和39年に河川法改正により大横川の名称で一本化されています。

 この大横川ですが、水運の衰退と水害防止のために現在は北十間川~竪川の区間が埋め立てられ、1.8キロにわたって親水公園となっています。その始まりが前記事の業平橋水上公園で、北十間川から取水し浄化した水が流され、業平橋~平川橋間には「魚釣り場」があったり、子どもたちが水遊びできる「せせらぎ」があったり、滝や渓流(紅葉橋~報恩寺橋)があったりしますが、報恩寺橋~清平橋間には貴重な水生植物・湿性植物が植えられた野趣あふれる沼があり、「万華沼」と名づけられています。

020

(魚つり場)

021

(せせらぎ)

024 

(滝)

033

(画面左端が万華沼)

030

(夏の万華沼)

034

035

(JR総武線下流の京葉道路付近) 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »