« 明神池跡 | トップページ | 荒川知水資料館の水生植物観察池 »

旧岩淵水門

1123002

014 

所在地:北区志茂5丁目

 荒川と隅田川の分流点にあるのが岩淵水門です。ここから下流の現・荒川は人工的に開削された放水路で、それ以前は隅田川こそが荒川の下流部でした。蛇行を繰り返しながら東京の中心部を流れ、東京湾に注ぐ荒川(隅田川)はたびたび氾濫して、流域に洪水被害をもたらしてきました。とりわけ、明治43(1910)年8月の豪雨では荒川の堤防が決壊して東京の下町に甚大な被害を及ぼし、これが契機となって、荒川の水を都心部を通らずに海に流す放水路の計画が持ち上がったのです。こうして、現在の北区志茂付近から東京湾まで約22キロの人工放水路が開削され、大正13(1924)年に通水、昭和5(1930)年に完成し、これが現在の荒川となっているわけです。

 新しく開かれた放水路と従来の荒川(隅田川)の分岐点に設けられたのが岩淵水門で、大正13年に完成しました。9メートル幅×5連ゲートの水門で、荒川増水時に閉鎖され、荒川の氾濫水が隅田川に流入するのを防ぐのが役割です。

123056

 その後、周辺部の地盤沈下などの影響で老朽化が進み、300メートル下流に新しい水門(現在の岩淵水門)が昭和57年に完成して、旧岩淵水門は役割を終えましたが、今も健在です。新しい水門がブルーに塗装され「青水門」と呼ばれるのに対して、旧水門はその塗色から「赤水門」と呼ばれて、親しまれています。

 水門に併設された橋は自転車・歩行者専用で渡ることができ、島のように残された旧左岸は水門公園として開放されています。一方、右岸側には荒川知水資料館(月曜休館、入場無料)があり、荒川に関する様々な情報を得ることができます。

043

123057

 また、旧水門の上流側には岩淵水門(上)水位観測所で記録された過去の荒川増水時の歴代6位までの水位を示すポールが立っています(上写真)。その水位は以下の通り。

  第1位 A.P.+8.60メートル   昭和22年9月16日 カスリーン台風
  第2位 A.P.+8.27メートル   昭和16年7月23日 台風
  第3位 A.P.+7.48メートル   昭和38年8月29日 狩野川台風
  第4位 A.P.+7.30メートル   昭和3年8月1日   台風
  第5位 A.P.+6.48メートル   昭和13年9月21日 台風
  第6位 A.P.+6.30メートル   平成11年8月15日 熱帯低気圧豪雨

 なお、荒川は河口から約35キロ地点の秋ヶ瀬取水堰までが感潮域であり、岩淵水門付近でも潮の干満の影響を受けて水位が変化します。

019

岩淵水門(上)水位観測所

|

« 明神池跡 | トップページ | 荒川知水資料館の水生植物観察池 »

水門めぐり」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1244839/33916780

この記事へのトラックバック一覧です: 旧岩淵水門:

« 明神池跡 | トップページ | 荒川知水資料館の水生植物観察池 »