自然教育園の池
(水鳥の沼)
所在地:港区白金台5丁目
面積およそ20万平方メートルの自然教育園は国立科学博物館の付属施設で、ホタルが自生するなど東京の原生の自然をありのままの姿で現代に伝えている貴重な場所です。古くは中世に白金長者と呼ばれる豪族の館があった場所とされ、今も園内に土塁が残っています。この土塁に植えられたスダジイは推定樹齢が500年ほどということです。江戸時代には松平讃岐守頼重(徳川光圀の兄)の下屋敷となり、明治期には陸海軍の火薬庫、大正時代から皇室の御料地となって、戦後の昭和24年に国の天然記念物および史跡に指定され、一般公開されました。自然保護のため一度に入園できるのは300人以内で入園時にピンクのリボンを渡されます。
さて、園内には3ヶ所の湧水があります。ひとつは南西部の「水鳥の沼」(上写真)。樹林に囲まれたこの湧水池から流れ出た水は「いもりの池」を経て、水生植物園の湿地帯(下写真)に通じ、さらに北へと流れていきます。このあたりは鬱蒼として昼でも暗い園内においてひときわ明るく開けた空間です。
(水生植物園の池)
(ひょうたん池)
この水生植物園に注ぐもうひとつの水源が「ひょうたん池」です。こちらも周囲は樹林帯に囲まれていて、僕が訪れた時はアオサギやスッポンを見かけました。
園内の東側は一般の立ち入りができない場所で、ここにもうひとつの湧水があり、これらの水は一体となって公園の北に抜け、渋谷川に注いでいます。
入園料300円。
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